古里だより

古里だより   如月(三)


トークイベントの報告         

2020/2/22


朝から雨模様だった2月16日(日)、トークイベント「井上靖×大岡信 共通点いろいろ。そして、ことば」を開催しました。

大岡信さんの誕生日企画です!

 

講師は元大岡信ことば館学芸員の中村さんと、当館学芸員。二人の作家の共通点を紹介し、それぞれの詩の鑑賞からスタートしました。

参加者へ大岡の詩「水底吹笛」や「少年時」のイメージを聞いてみると、「平仮名ならではのリズムが面白い」「タイトルは少年時だが、思い出を書いているのかしら」などの感想が出ました。

次に、井上の詩「石英の音」「夜光虫」の鑑賞では、「実際に体験していなくても共感できる」「中学時代の沼津の海の情景が浮かぶ」といった感想が延べられました。

 

「西岡屋」のモデル・西村屋

 

さらに、二人の作品を比べてみると、形式が異なっているだけでなく、詩やことばに対する姿勢の違いが鮮明に浮かび上がってきます。「イメージを広げたい、膨らませたい」大岡に対して、井上は「瞬間を切りとりたい、おさめたい」と考え、詩作の中で実践しています。

そして、二人の詩や体験から「見ること」と「見られること」の関係、「見られている」とはどういうことか?といったテーマに。

詩の鑑賞をする機会はなかなかないので、参加者と話をしながら、ことばについて考える、貴重な時間になりました。

 

トークイベント後は三島文学さんぽを予定していましたが、悪天候のためバーチャル文学さんぽに変更。

元三島市郷土資料館学芸員の福田さんによる三島の昔の写真をもとにした解説に、参加者は熱心に耳をかたむけていました。

 

「西岡屋」のモデル・西村屋




古里だより   如月(二)


重版出来!         

2020/2/22


 

文学館での楽しみは展示の見学だけでなく、お土産もその1つですね。

いま人気のオリジナルグッズを紹介いたします。

 

まずは、当館編集の書籍『井上靖 中国行軍日記』と『教科書で読んだ井上靖』です。

井上が作家になる前の30歳、中国北支を行軍した時の日記と手紙を初めて書籍化した『中国行軍日記』。これまで教科書に掲載された作品の中から今購入できない作品を集めて編集した『教科書で読んだ井上靖』。

この2冊、ついに重版になりました!

 

「西岡屋」のモデル・西村屋

 

しろばんばの手ぬぐい、しろばんばポストカード、ケイカのしおりも人気です。

懐かしいしろばんばの情景が切り絵で表現されています。切り絵は修善寺の作家・水口ちはるさんの作です。

ケイカのしおりは、絵本作家のえがしらみちこさんによるケイカの花の絵に、小説『化石』の一節を添えました。

 

「西岡屋」のモデル・西村屋

 

ほかにも、「しろばんばのおめざ」の黒飴は不動の人気ナンバー1!

書店には置いていない研究書、関連書も取り揃えていますので、ぜひご覧ください。





古里だより   如月(一)


あすなろ忌         

2020/2/3


1月26日(日)、伊豆市湯ヶ島にて、井上靖追悼「あすなろ忌」が行われました。

 

まずは雨の中の墓参。

井上家親族をはじめ、関係者、全国からファンが集いました。


「西岡屋」のモデル・西村屋

次に、井上靖コンクールの表彰と発表です。

読書感想文と風景画コンクールには毎年多くの応募があり、それぞれ個性の光る作品が発表されました。


「西岡屋」のモデル・西村屋

午後からは記念事業。

第一部「オリンピックと井上靖」では、地元の小中学生の堂々とした朗読に拍手が!進行役の勝呂奏さん(桜美林大学教授)のわかりやすい解説で、1960年のローマオリンピックから64年の東京オリンピックまで、井上靖の取材風景やその作品などが紹介されました。


「西岡屋」のモデル・西村屋

 第二部「孫たちが見た井上靖の素顔」では、初めての試みとして、井上靖のお孫さんたち世代に語っていただきました。祖父・井上靖との会話、思い出はどれも親しみやすいエピソードで、会場は笑顔に。


「西岡屋」のモデル・西村屋

会場である天城会館では、伊豆文学まつり期間中の3月8日まで「井上靖とオリンピック」「スポーツ×文学者」「書き出しで読む伊豆の名作」など、当館の出張展示を見ることができます。

また、当館を含む井上靖スポットで「しろばんばの里」スタンプラリーを実施中!

点数に応じてオリジナルグッズがもらえるので、ぜひご参加ください。


「西岡屋」のモデル・西村屋




古里だより   睦月(四)


ノーベル文学賞         

2020/1/30


今年は新年早々、「井上靖、1969年のノーベル文学賞候補だった」という嬉しいニュースが飛び込んできました。

1970年代から80年代にかけて毎年のように「受賞するのではないか」と報道されていましたが、資料は50年間非公開というルールがあり、今回初めて明らかになりました。

ノーベル文学賞発表の日、関係者やマスコミの人たちが詰めかけ、大変な状態でしたが、受賞を逃した夜は「ノーメル賞だ」と無礼講でお酒を振る舞ったそうです。

にぎやかにお酒を飲むのが好きだった井上靖らしいエピソードです。



「西岡屋」のモデル・西村屋


「西岡屋」のモデル・西村屋
1981年・撮影:二村次郎

このニュースを機に「読んでみようかな」「また読み直そうかな」という方が増えることを願っています。



古里だより   睦月(三)


出張展示と出張授業         

2020/1/30



当館では、文学館活動の一環として出張展示や出張授業を行っております。

 

今回、あすなろ忌の関連事業で、旧湯ヶ島小学校・井上靖資料室の出張展示をしました。

井上のふるさと・伊豆市がオリンピック自転車競技の会場ということで、展示テーマは「井上靖とオリンピック1960-1964」。毎日新聞特派員として取材したローマオリンピックや四年後、1964年の東京オリンピック、そして中学時代から続けていた柔道について紹介しています。

現在開催中の「ふるさとへのメッセージ~井上靖・大岡信のことば」展のあと、3月12日(木)からは「井上靖とオリンピック」展を予定しています。お楽しみに!

 

「西岡屋」のモデル・西村屋
ローマオリンピック採火式の様子:中央・カメラを持つ井上靖

 

 

冬の出張授業は、伊豆市立天城中学校と三島市立北上中学校へお邪魔しました。

天城中では、井上靖と天城中のかかわり「校訓『克己』の由来となったあすなろ物語」、「校歌を作詞したこと」、「天城中の生徒会誌に寄稿した文章『故里美し』」を紹介しました。

 

「西岡屋」のモデル・西村屋

 

北上中では、「文豪さんぽマップ」を使いながら、「井上靖と三島」について。

それから、井上靖の作品に登場する名言と井上自身が好んだ言葉を解説し、生徒の皆さんそれぞれが好きな言葉をしおりにしたためました。

 

「西岡屋」のモデル・西村屋


古里だより   睦月(二)


トークイベント         

2020/1/13



現在開催中の「ふるさとへのメッセージ~大岡信・井上靖のことば~」展に関連し、大岡信さんの誕生日にトークイベントを行います。

二人の共通点を紹介しながら、作品の世界を味わいます。

トークの後は、有志で三島の街を文学さんぽしましょう!


トークイベント「井上靖×大岡信 共通点いろいろ。そして、ことば」

日時:2月16(日)13時~14時30分・大岡信さんの生誕日に開催!

場所:井上靖文学館2階

講師:中村童子(元大岡信ことば館学芸員)・德山加陽(当館学芸員)

定員:20名

*要予約・参加費は入館料のみ


「西岡屋」のモデル・西村屋



古里だより   睦月(一)


新年のご挨拶         

2020/1/13


本年もよろしくお願いいたします。
新年早々「井上靖、1969年のノーベル文学賞候補だった」という嬉しいニュースが飛び込んできました。
1970年代には毎年のように報道されていましたが、50年経ち、今回初めて明らかになりました。このニュースを機に「読んでみようかな」「また読み直そうかな」という方が増えることを願っています。
今月26日には伊豆湯ヶ島にてあすなろ忌が行われ、それを皮切りに伊豆文学まつりが開催されます。

「西岡屋」のモデル・西村屋


最新情報は井上靖文学館facebookをご覧ください https://www.facebook.com/inoue.yasushi.museum