井上靖のことば

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2017.1.30更新


「道」



原始の紐を体に着けている幼少時代だけ、人間は犬と同じように子供道を持つに違いない。崖を攀(よ)じたいし、原野の中に身を置きたい。人工の跡の少い山道や田圃道を歩きたいのである。




天城の道


『道』
1971(昭和46)年6月『新潮』へ発表。
1974(昭和49)年9月、新潮社『桃李記』に収録。
犬には「犬の道」、子供には「子供道」がある。獣道、散歩道、馴染道・・・それぞれ道を持っている。
郷里の叔父が毎日散歩する道にどのような意味があったのか。考えるほどに、その道は異なった表情を見せていく・・・・・・。






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