井上靖のことば

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2020.12.07更新


「故里の富士」



近く郷里を訪ねようと思う。富士を見るためでなく、富士に見られるためである。
七十五歳の春を富士の視野の中に曝(さら)して、虔(つつま)しく新しい仕事のことを考えたいのである。
    






詩集  乾河道 1984年 集英社  井上75歳
   『井上靖全集 第1巻 新潮社 1995年』