井上靖のことば

遺したいことば


   井上靖のことば、詩などの作品を紹介します。
2019.7.13更新


「ある空間」



父に亡くなられて初めて、自分が父親によって、死というものを考えることから守られていたことを知ったのである。死と私との間に、父親という屏風があって、私に死というものを見させないでいてくれたのである。







「ある空間」
1974(昭和49)年5月から翌年年1月まで『毎日新聞』に連載した「わが一期一会」に発表。井上靖67歳。
収録『井上靖全集第23巻』1997(平成9)年6月、新潮社。